王位戦の挑戦者が木村一基八段に決まりました

という記事を4週間くらい前に書いていたのですが、下書き状態のまま積んでありました。
というわけでいまさらですがぽすとー。



木村八段といえば辛口な解説と自虐的なネタ、それに奇抜なヘアスタイルに特徴されるトップ棋士の一人です。

これまでのタイトル挑戦は

竜王戦(2005年第18期 vs渡辺明
王座戦(2008年第56期 vs羽生善治
棋聖戦(2009年第80期 vs羽生善治
王位戦(2009年第50期 vs深浦康市

と合計で4回の出場がありますが、残念ながらタイトルを獲得したことは未だありません。


今回の挑戦者決定戦では、千田翔太四段との対局でした。

先手千田四段で始まった対局は矢倉早囲い戦となりましたが、78手にて千日手
19時21分に先後入れ替えての指し直し局が始まりました。

横歩取りとなった将棋は、序中盤と木村八段が優勢を築き、そのまま押し切って勝利という形になりました。

仮に千田四段の王位戦挑戦が決まっていれば、屋敷九段を超える最年少タイトル挑戦になっていました。
千田四段自身相当気合が入っていたとは思いますが、結果は少々残念なものに。
若手が力をつけてこないと棋界も盛り上がりに欠けてしまうと思うので、今後とも頑張って実力をつけていって欲しいです。


名人戦に勝利し、その後も快調に連勝を伸ばし続けている羽生さんへの挑戦は大変困難な道だろうと思われますが、初タイトル奪取に向けて頑張って頂きたいです。


最後に、私を含む多くの将棋ファンが感銘を受けたであろう木村一基八段の言葉を紹介したいと思います。

負けと知りつつ、目を覆うような手を指して頑張ることは結構辛く、抵抗がある。でも、その気持ちをなくしてしまったら、きっと坂道を転げ落ちるかのように、転落していくんだろう。



挑戦者決定戦の棋譜は以下から
2014年5月26日 挑戦者決定戦 木村一基八段 対 千田翔太四段|第55期王位戦
2014年5月26日 挑戦者決定戦 木村一基八段 対 千田翔太四段|第55期王位戦